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猫の肥満細胞腫

こんにちは。

ハーブ動物病院です。


今回は猫の肥満細胞腫について紹介します。


肥満細胞腫とは

肥満細胞は、炎症や免疫反応などの生体防御機構において重要です。

猫における肥満細胞腫は、最も一般的な脾腫瘍、2番目に多い皮膚腫瘍、3番目に多い腸腫瘍です。治療と予後は、場所と組織学的分類によって大きく異なります。


ここで症例を紹介します。

症例:猫、mix、9才、去勢オス、7kg

主訴:会陰部の皮膚にかゆみと腫瘤がある

針生検による細胞診:肥満細胞集塊を認めた


触診:鼠径リンパ節腫大認めず

エコー検査:正中腸骨リンパ節や肝臓や脾臓など特に転移所見認めず

血液検査:特に異常値認めず


仮診断:皮膚肥満細胞腫 ステージ1


治療:外科切除

発生場所は会陰部で深部方向に鼠径管がありましたが、肉眼上境界明瞭で明らかな底部への固着は認められず、即日に手術し、退院することができました。

腫瘍症例の多くの第一選択は外科切除であり、生体に腫瘍細胞を残存させないよう正常組織で包むように腫瘍組織を切除することが重要です。


病理組織診断:皮膚肥満細胞腫 クリアマージン


肥満細胞腫は、術創の癒合遅延を起こす場合もありますが、特に合併症を引き起こすことなく、治療を終えることができました。

今後は以前と変わらぬ生活ができると思われます。


以上、猫の肥満細胞腫についてでした。

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