こんにちは。
ハーブ動物病院です。
今回は、犬の下顎骨骨折を当院で治療しました。
術中写真を掲載しています。苦手な方は注意して下さい。
治療法は下顎骨の中でも場所によって固定方法が異なりますが、プレート固定、歯間または下顎骨ワイヤー固定等があります。
症例:犬、1歳、♂、6kg
主訴:口を触ると痛がる
触診上、左下顎骨にやや不安定性があり、骨同士が当たるような所見がありました。
骨折が疑われるため、鎮静下で視診とx線検査を行いました。
x線検査:左下顎骨吻側の骨折
肉眼上は、下顎骨骨折部位の直上で粘膜面も裂開しておりました。原因は強い外傷によると思いますが、ここ最近では骨折時に起きたであろう大きな出血や悲鳴等もなく発症日時は不明でした。
治療:下顎骨ワイヤー固定術
下顎骨骨折部位は、下顎骨内を走行する血管、神経が骨の外に出てくるオトガイ孔という場所を巻き込む形で起きており、血管、神経を温存できるようオトガイ孔を含む骨折間を完全に整復した上で、ワイヤーを設置し、不安定性が消失するまで適度に締結し、固定しました。
術後は、食欲もあり、何の合併症もないまま術後2ヶ月でワイヤーを除去しました。
以上です。
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