フェレットの副腎疾患


こんにちは。

ハーブ動物病院です。


フェレットの三大疾患といわれるのがインスリノーマ、リンパ腫、そして副腎疾患です。

今回は、脱毛症状のある副腎疾患について紹介します。


フェレットの副腎疾患とは

副腎の器質異常、腫瘍化や過形成による性ホルモンの過剰分泌により脱毛、掻痒、メスの陰部腫脹、オスの前立腺肥大や排尿障害といった臨床症状が現れます。


フェレットの腫瘍性疾患ではインスリノーマに次ぎ2番目に多いとされ、避妊や去勢を行っている個体の方が有意に疾患率が高いことも報告されています。

※一般的にペットとして流通しているフェレットは早期の性腺摘出が行われています。


主訴:数週間前から脱毛

背中の脱毛が認められました。その他臨床症状はありません。

副腎の疾患を疑い、エコー検査を行いました。


エコー検査:右側副腎の腫大(1.1cm大)、左副腎異常なし

治療:内科療法 (リュープロレリンの投与)


リュープロレリンとは

LH-RHアゴニスト薬です。

LH-RH(黄体形成ホルモン放出ホルモン)は視床下部から分泌され、下垂体にある受容体に結合してLH(黄体形成ホルモン)を分泌させ、性ホルモンの分泌を促します。

LH-RHアゴニストは、LH-RHに似た構造であり、LH-RHが受容体に結合するのを阻害します。この作用により体内での性ホルモンの分泌が一時的に抑えられ、臨床症状が改善します。


治療を開始して1ヶ月後の再診では毛が生えて来ました。


外科治療のみと内科治療のみでは再発率は同じであるとの報告もあります。

右副腎の場合、後大静脈に隣接しているため手術のリスクが上がり、腫大化した副腎が取りきれない場合もあります。

これも踏まえて、治療方針をしっかりと組まなければなりません。

内科治療はあくまでも臨床症状の改善のため、今後もエコー検査等で経過観察を行っていきます。


以上です。

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埼玉県川口市のハーブ動物病院