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短頭種の軟口蓋過長と外鼻孔狭窄

更新日:2023年10月10日

こんにちは。

ハーブ動物病院です。


今回は、短頭種の軟口蓋過長と外鼻孔狭窄(短頭種気道症候群)の外科治療を行いました。


短頭種気道症候群とは

短頭種(パグ、ブルドッグ、フレンチブルドッグなど)によく見られ、気道が生まれつき狭窄(外鼻孔狭窄や軟口蓋過長、気管低形成等)していることによって、いびき、睡眠障害を含む呼吸障害を示す病態です。

近年、夏は猛暑が続き、熱中症などよりリスクが深刻化することもあるため、日常で呼吸困難を示す場合は、治療が推奨されます。


ここで症例を紹介します。

症例:フレンチブルドック、3歳、避妊♀

主訴:唾液腺炎に罹患した際に呼吸困難、チアノーゼを呈した

唾液腺である下顎腺が、感染と炎症が原因で腫大した際に頸部が圧迫されてしまい、呼吸困難を示したため、唾液腺炎を内科治療した後、軟口蓋過長と外鼻孔狭窄の手術を行うことになりました。


治療:軟口蓋切除と外鼻孔拡脹

この症例は、舌根部が口腔内を大きく占めており、術野の確保に少し時間がかかりましたが、手術時間はエネルギーデバイスを用いたことでかなり短縮できました。

外鼻孔は生検トレパン4mmを、軟口蓋はシーリングシステムを用いて切除し、各々吸収糸で閉創しました。

Before


After


術後は大きな合併症もなく、本人も呼吸が楽になったのか、明るい表情で拍子抜けしておりました。

以上です。

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