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執筆者の写真ハーブ動物病院スタッフ

卵塞性総排泄腔脱のインコ


こんにちは。

ハーブ動物病院です。


暖かくなり、鳥たちは発情シーズンを迎えました。

卵を産むようになると、卵塞の症例が出てきます。

卵塞とは、排卵後24時間以上経過しても産卵されない状態を指します。


当院でも卵塞の主訴で度々インコが来院しますが、今回は総排泄腔脱を起こしており緊急で卵出しを行った症例についてご紹介します。


症例:オカメインコ、8歳、メス、産卵経験なし

主訴:水っぽい便をしている、おしりの羽が濡れている


おしりを確認すると、総排泄腔が少しみえている状態でした。

すぐにx線検査を行い、たまごがあることを確認しました。

卵管口が開ききらず、総排泄腔が反転し外に出てしまっています。

このままでは組織の壊死や排便困難が出てくるため卵を取り出す必要があります。

触診上で圧迫排出は卵管口が裂けてしまうリスクがあり、卵を針で穿刺、内容物を吸引した後に、卵殻を分割して摘出するよう処置しました。

処置経過のx線画像です。

一部の卵殻が卵管に張り付いており、取り出すのに苦労しました。

慎重に全てを摘出することができました。

取り残しがないかどうかを最終チェックしました。

処置後は止血剤等の内服を出して経過観察となりました。


今後も卵ができ、詰まる可能性があるため、発情抑制は重要です。

特に高齢での初産は卵塞になるリスクも上がるため、注意が必要です。

愛鳥の体の変化には注意しましょう。


以上です。


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