こんにちは。
ハーブ動物病院です。
ミニチュア・シュナウザーのまつりちゃんが発情しました。
すでにお相手は決まっているため、おそらく今週中に交配し、上手くすれば、5月にはお母さんになります!
ミニチュア・シュナウザーの魅力は何といってもじっと見つめてくるつぶらな瞳…新しく家族として迎えたいという方は予めお問い合わせ頂ければと思います。
今回は犬の発情について、紹介したいと思います。
小型犬の発情周期
多くの場合、半年に一度のタイミング、6ヶ月周期で発情します。
稀に10ヵ月周期と長い個体もいます。
発情周期は、発情前期、発情期(排卵期)、発情後期(妊娠期)、無発情期に分けられます。
「発情前期」とは、発情前の出血が見られる期間で、交配に備え、膣粘膜の扁平上皮細胞がエストロジェン分泌の影響を受けて角化します。膣スメア検査ではこれを評価しています。期間は7-13日くらい続きます。
その後、出血が減っていくと、発情期に入ります。
「発情期」とは、交配可能な時期で、この間に黄体形成ホルモンが一過性に分泌され、排卵します。発情期の期間は5-10日間ですが、交配適宜は48時間程度しかないと言われています。排卵は、発情期に入って48-60時間後に起こりますが、排卵された卵子はまだ未成熟で、排卵後60時間が過ぎた頃に卵子が成熟し、受精可能となります。ただ、受精可能時間が48時間程度しかないため、この期間に交配する必要があります。
交配適宜とは
上記をまとめると、発情前期が7-13日続き、発情期に入って2,3日目に排卵され、排卵後2,3日で卵子が受精能を獲得し、そこから2日以内が交配適宜ということです。
交配適宜を見極めて、適切に交配されていれば、特に交配犬の生殖能に問題がなければ、妊娠することができます。
適切な交配時期の予想は、黄体ホルモン値の測定や膣スメア検査、視診、触診、♂に対する許容性で評価して行います。当院では黄体ホルモン値の測定は行っていません。
ちなみに、まつりちゃんの発情前期11日目の膣スメア検査の所見です。
有核細胞が10%程度まで減少すれば、交配適宜と判断しますが、まだ40%程度あります。
膣スメア検査では、情報が不十分であるため、視診や触診等含め、総合的に判断する必要がありますが、まつりちゃんはすでにお母さんの経験があるため、交配適宜もさほど予想するに難しくありません。
今後どうなるかは分かりませんが、追って更新していきたいと思います。
以上です。
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