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執筆者の写真ハーブ動物病院スタッフ

ハリネズミの皮膚には要注意!


こんにちは、獣医師の竹田ともみです。


最近では犬猫以外にもたくさんの種類の動物が飼育されていますが、ここ数年で格段に飼育頭数が増えた一種がハリネズミです。

当院ではハリネズミの診察も行っていますので、ハリネズミについて少しご紹介します。


国内で飼育できるのはアフリカ原産のヨツユビハリネズミという種類で、ペットショップで

見かけるのはほとんどがこの種類です。

ハリネズミは食虫目ハリネズミ科に分類されるため、食べるものや歯の構造がげっ歯類(ハムスターなど)とは全く異なります。

愛くるしい表情とおとなしさが人気の理由のようです。


ハリネズミはその名の通り体の半分が針で覆われています。

針はもともと毛と同じ成分でしたが、ハリネズミ独自の進化により鋭い針へと変貌を遂げ、外敵から身を守ることができるようになりました。

まさに自分の身は自分で守るといったところです。


そんなハリネズミは特に皮膚病が多く、その中で頻繁に見かけられるのは、疥癬(ヒゼンダニ)、皮膚糸状菌症です。

その他の原因もありますが、かゆみがありフケや針が落ちる際はまずこの2種類の病気を疑います。

この写真は疥癬と皮膚糸状菌症の併発症例です。


疥癬の特徴はとにかく痒みが強いことです。

この子も掻きすぎて、かさぶたができています。

フケを顕微鏡で見ると、このようなダニがたくさん見えます。

そして皮膚糸状菌症の特徴は分厚いフケです。

確定診断にはカビの培養検査を行います。


それぞれ駆虫薬、抗真菌薬にて治療を行います。

治療により、痒みもかなり軽減され、抜けた針も生えてきます。

痒みは人もそうですが、動物にとってもかなりストレスになります。

皮膚の感染のチェックも健康診断で行うことができますので、痒みが重度になる前に一度診察にお越しください。


お読みいただき、ありがとうございます。


埼玉県川口市のハーブ動物病院より




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