産科
産科において、交配から分娩まで様々な問題が起こり得ます
当院では、元気な赤ちゃんが生まれるよう可能な限りサポートさせて頂きます
当院かかりつけのブリーダー様に限り、ブリーダー価格をご用意しています
(※休診日、夜間など時間外診療を除く)
交配適宜の診断
小型犬の発情周期とは
多くの場合、半年に一度のタイミング、6ヶ月周期で発情します
発情周期は、発情前期、発情期(排卵期)、発情後期(妊娠期)、無発情期に分けられます
通常、発情前期(発情前の出血が見られる期間)が7-13日続き、発情期に入って2-3日目に排卵され、排卵後2-3日で卵子が受精能を獲得し、そこから2日以内が交配適宜です
当院での交配適宜の診断は、膣スメア検査、視診、触診、♂に対する許容性の評価、エコー検査での卵胞から排卵までの経過チェック等をします
妊娠鑑定と出産前の評価
犬の妊娠期間は63日前後です
交配後21-28日以降にエコー検査を行い、胎のうの有無を調べて妊娠鑑定をします
交配後55-60日前後にX線検査を行い、胎児の匹数、胎向、骨盤腔の大きさなどを評価します
出産前の準備
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発情期前からドッグフード、葉酸サプリ等で適切に栄養管理
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かかりつけの獣医師との連絡 - 夜間の救急対応も想定
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清潔なお産箱を準備して母犬に慣らす
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予定日数日前から体温測定
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タオル、ハサミ、糸、保温マットなど
出産について
出産前の徴候について
出産が近づくと、母犬は様々な徴候を示します
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出産数日前から 巣作り行動、落ち着きがなくなる
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出産直前の12-24時間前から 食欲低下
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出産直前の12-24時間前から 直腸温の低下
小型犬の場合、体温が36度台になると数時間以内に出産が始まります
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出産直前 透明から濃緑色の分泌物
産道内で尿膜が破れると透明の液体が陰部から出てきます
特に濃緑色の分泌物は胎盤剥離の状態のため注意が必要です
出産について
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出産は通常6-12時間程度要します
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出産の間隔は通常20分-120分程度です
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胎児が娩出後は胎盤が出てきます
出生後の対応について
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胎児は胎膜に包まれており、呼吸ができるよう剥がした後、よく鳴かせることが重要です
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臍帯は胎児側から1㎝程度離して結紮・離断します
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胎盤は母犬が食べる場合がありますが、下痢の原因になりうるため廃棄します
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出生後6時間以内に初乳を飲まし、免疫(移行抗体)を獲得させます
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母犬が興奮状態にある場合は、誤って子犬を傷つけないよう注意が必要です
難産に対する帝王切開
下記のような難産の場合は、緊急で帝王切開を行う必要があります
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第一破水後、もしくは緑色の分泌液があるが、胎児が産まれない
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陣痛の徴候はあるが、胎児が産まれない
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2時間以上間隔が空いて、陣痛が弱く、胎児が産まれない
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一度低下した体温が平温に戻り、お産の徴候が見られない …など
下記の点で、低侵襲かつ迅速に、複数回のお産ができるよう丁寧な帝王切開を心掛けています
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迅速に胎児を取り出し、スリーピングベビーを予防する
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子宮を腹腔外に出さない術式で、切開線を可能な限り小さくする
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生理食塩水による腹腔内洗浄を丁寧に行い、術後の癒着を減らす