猫の脛骨粗面の裂離骨折

最終更新: 2月15日

こんにちは。

ハーブ動物病院です。


今回は、猫の脛骨粗面の裂離骨折の症例について紹介します。

術中所見を掲載してます。苦手な方は注意して下さい。


脛骨粗面とは、膝下にあたる脛骨の、膝蓋靭帯が付着する場所で、動くたびに強い力が掛かる場所です。

成長板が残っている成長期、まだ完全に骨化していない時期に、高すぎる場所からの着地や激しい運動によって裂離骨折することがあります。

治療は、骨片の変位が小さい場合は運動制限やギプス固定による内科治療を行い、そうでない場合は骨折部位を整復する外科手術が必要になります。


ここで症例を紹介します。

症例:マンチカン、3.6kg、1歳7ヶ月齢、去勢オス

主訴:不在時に足を痛めたようで、右後肢跛行


身体検査:特に大きな傷などなく、右膝関節の腫れと圧痛を認めた


x線検査:右側脛骨前面に遊離骨片を認めた


診断:右脛骨粗面の裂離骨折


治療:骨折部位の整復(テンションバンドワイヤー法

術前の毛刈りを行うと、皮下出血がみられました。

骨折時の疼痛は相当なものと思われます。

皮膚を切開して骨折部位にアプローチします。

骨折間の出血が認められます。

脛骨粗面の骨折では、屈曲時に骨折部に大きな負荷がかかるため、その負荷を打ち消すテンションバンドワイヤー法を適用しました。

術後2週間は安静に過ごし、骨折部位に負担がかからないようにする必要があります。


x線検査(術後8週目):まだ骨折間は認められるが、骨癒合は順調

術後は疼痛も緩和され、歩様も改善されました。

骨癒合がされた頃にピンとワイヤーの除去手術を行い、完治となります。


x線検査(術後12週目):順調に骨癒合


術後3ヶ月で骨癒合が完全となり、ピンとワイヤーを除去しました。

歩様もすっかり元に戻り、今後は何の合併症もなく元気に過ごせると思います。


以上です。

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