こんにちは。
ハーブ動物病院です。
今回は内視鏡による胃内異物を摘出しました。
症例:ドーベルマン、体重28kg、1歳、♀
主訴:小型犬のおもちゃ(ぬいぐるみ)の誤食、他院で催吐処置を行うも嘔吐しない
大型犬による誤食なので、内視鏡により摘出できる大きさか分かりませんでしたが、摘出できなければ開腹下で胃切開による摘出も視野に、まず内視鏡検査に進みました。
治療:麻酔下で内視鏡による胃内異物の摘出
内視鏡検査では胃内にぬいぐるみが見つかりました。
摘出を試みるも、バスケット鉗子に引っ掛けることも難しく、また、噴門部(胃の入り口)で引っ掛かり、なかなか通過できません。
1時間以上の試行錯誤の末、何とか食道まで運ぶも、食道の入り口で引っ掛かってしまいました。
最後は30cmほどの長い鉗子で直接異物を把持して、摘出することができました。
ぬいぐるみ以外にも布などが見つかり、共に摘出しました。
内視鏡は、開腹手術に比べ、低侵襲に異物を取り出せます。
今回は異物がとても大きく、相当苦労しましたが、この症例はショードッグとして活躍しており、傷を残すことなく摘出でき、良かったと思います。
今後は再発防止を徹底してもらい、ドッグショーで良い成績が残せるよう期待したいと思います。
以上、大型犬の内視鏡による異物摘出でした。
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