こんにちは。
ハーブ動物病院です。
今回はハムスターの子宮内腫瘍および子宮卵巣摘出術を行った症例について紹介します。
症例:ゴールデンハムスター、1歳5ヶ月齢♀、150g
主訴:おしりに出血の痕がある。
来院時には出血痕は見当たらず、一般状態は問題ありませんでした。
エコー検査:子宮拡張およびが蓄膿が確認できました。
治療:子宮卵巣摘出術
年齢も若く、飼い主様のご希望もあり外科術で子宮卵巣摘出を行いました。
子宮角には膿が溜まっており、破裂しないよう慎重に取り出しました。
また子宮頸部に腫瘤が嵌まっており、子宮角をそれぞれ切除した後に子宮頸部の内側から腫瘤のみを取り出す核出術を行い、出血がないことを確認して閉創しました。
術後は食欲もあり、特に合併症もなく無事退院しました。
病理診断:子宮頸部の平滑筋腫
子宮頚部腫瘤では平滑筋に由来する腫瘍が観察された。
核の大小不同など中程度の異型性を示す腫瘍細胞もみられますが、増殖活性や浸潤性は乏しく、良性と判断する。
無事に抜糸も終わり、顔つきもとても良くなりました。
ハムスターの手術は体の小ささや年齢がネックとなり、迷うご家族の方も多いですが、手術したことによりご満足頂ける結果となりました。
以上です。